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▼注文で作る木工品 ~屋敷神を祀る祠~

注文で作る木工品 ~屋敷神を祀る祠~/
 必要な品物はいつでも簡単に手に入る大量生産、大量消費の社会です。注文して造る一品もの( 一点もの)へのこだわりは“贅沢”と言われる時代。ここでも経済至上主義、価値あるものを大切にしながら長く使い続けることが軽んじられていないでしょうか。


中津川の織田家にあった屋敷神を転居とともに今の住いにもってきたという、造って六、七十年は経つだろう少し傷みが目立ってきた祠は、風雪に晒されてきたにも関わらず、想像よりしっかりしています。

 
織田理事長の依頼で製作して先日ご自宅に搬入したのは、木工職人のK氏が原寸通りに造り直した杉の香のする堂々とした風格の祠。この仕事を見たくて搬入の手伝いに。


何やら刻まれている自然石のご神体。触らぬ神に祟りなしである。予め神官に石碑の移設と古い祠の取り壊し、処分の仕方まで確認をとってきたK氏は、粛々と作業を進めました。
元の祠は、ビクともしない釘抜きに手こずりながらも、当時の技法や造作に感心しながら丁寧に解体した。後日、神社に納め、祈祷焼却することにした。

私達の暮らしはいま、規格化され自動生産されたで安価で便利な製品に囲まれています。木工品に限らず、素材を選んで、形やサイズを決めて一つ一つ生み出される品物は殆どの目にしなくなりました。
 もの造りの価値が軽んじられて、顧客からの注文で製品を造る仕事は無くなり、職人は育たず、代々受け継がれてきた技術も知識も次々消えていくことが残念です。
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