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▼草木塔

草木塔/
 草や木の魂をなぐさめ、感謝する碑が山形県の南部、置賜地方に60基ほど分布している。「草木塔」と呼ばれているもので自然石に「草木塔」または「草木供養塔」と刻まれている。だいたいが江戸の中期に建立されたものらしい。碑の一部には「草木国土悉皆成仏」という文字が刻まれていることから、建立の趣旨がうかがえる。草木はもちろんのこと土にいたるまで、皆、悉(ことごとく)成仏できるということだが、先人の自然観、生きることへの謙虚さ、心根の豊かさ、優しさが感じられておもしろい。

 実際に見てみようと白鷹町に草木塔を訪ねた。それは森のそばの農家の庭先にあった。高さは60cmぐらいか。やはり自然石に「草木塔」と刻まれている。うかがえば江戸の後期、米沢藩から森林の管理と木材の切り出しをおおせつかったご先祖が建てたものだという。
 そのご先祖が亡くなるとき「私はたくさんの草や木のいのちを奪ってきた。供養と鎮魂の碑を建ててほしい。」と願っていったという。それを受け、塔はその子孫が建立した。以来今日まで、森の切り出しはやっていないが、毎年、お供え物を添えてその碑を祀り続けてきたという。

 当時の人たちにとって森の木々にいのちを感じながら、それらを伐採し続けた日々はきっと気持ちのいいものではなかったに違いない。寝覚めだって悪かっただろう。亡くなるときには、「草木の化け物が俺の周りに来て・・・」と言っていたそうだ。分かるような気がする。私ですら庭の木を伐採しなければならなくなったときには、やっぱり手を合わせてから作業に入るに違いない。きっとそうするだろう。そういえば娘が小学生のころ、道路拡張で庭の桜の木が切り倒される前日、B5の用紙に「追悼」と書いて木に貼り付け、泣きながら手を合わせていたっけ。こんな気持ちの有りようは珍しいことではない。植物と一緒に暮らす田舎では生まれやすい感情だろう。
 私たちに草や木や土の喜びや悲しみは分からないが、生まれたからには、やはり、天寿を全うしたかったはず。それなのに私たちが生きるためとはいえ、草木を倒さなければならない。刈らなければならない。焼かなければならない。本当に申し訳ないことだという謝罪と感謝の思いがその碑のなかに込められている。
 
 お彼岸が近づき、仏壇を前に手を合わせる方は多いと思うが、この機会にご先祖だけでなく、ここまで守り育ててくれた山川草木にも感謝の気持ちを表すのもいいかもしれない。


   大正大学出版部 月間「地域人」37号 拙文(抜粋)


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