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▼高断熱高気密バーチャル建築(1) ビニール部屋で何が?

 新たに高断熱・高気密の勉強を始めた私と バーチャルな空間で造る住宅を通して高断熱・高気密住宅の知識を深めていけたらと思っています^^

 最初に用意するものは・・・住宅を建てる為に必要な空間とそれに地面・・・それを頭の中に思い浮かべる事から始まります・・・。


 では、私の考えていた高断熱と高気密の家を造ってくれる二人の紹介から始めましょう・・・

 私のバーチャル空間の住人は二人、ダンとミツです。ダンとミツは、それぞれに大きな段ボール部屋を持っています。最近の二人の悩みは・・秋も深まりめっきり寒くなった為にいくらストーブを焚いても温まらない部屋・・・お腹は熱いのに二人の背中はスースー・・・

 そんな二人は、冬の前に段ボール部屋をリホームする事にしました。

 「おいら、部屋を断熱材で囲む事にしたよ。この断熱材なら冬が来てもホカホカだよ。君はどうするの?」
 そう言うとダンは、誇らしげに分厚い断熱材を見せました。
 「僕は、このビニールを部屋に貼って密閉するよ。だって温まった空気が逃げるから寒いのだろう。」
 ミツは、ひと抱えのビニールとそれを留めるテープをダンに見せました。
 「そんな物で囲ったら新鮮な空気が入らないから窒息してしまうよ。」
 「大丈夫だよ、時々ドアを開けて換気するから。」
 「そんな事をやったらせっかく温まった部屋がまた寒くなるよ。」
 「それは・・・そうだけど・・」

 はっきりしないミツは、そう言い残して部屋に入って行きました。そんなミツの様子を気にも留めないのかダンは、意気揚々と部屋の周りに断熱材を貼っていきます。
 すっかり辺りが暗くなった頃・・・二人の部屋はリホームを終えたようです。

 疲れてそのまま寝込んだ二人は、次の日・・自分の部屋の自慢話を始めていました。
 「おいらの部屋、すっごく暖かくなったよ。ストーブをほんの少し焚いておくだけで いつでもホカホカだよ。」得意そうにダンが話しています。
 「僕の部屋もおなじさ・・・」そう言うミツは、浮かない顔をしています。
 「どうかしたのかい?」元気の無いミツの様子に 少し心配になったダンが尋ねます。
 「部屋を見ればわかるよ・・・」
 ミツが開けてくれた部屋の中に入ったダンは・・・
 「・・・」

 そんな様子を見ていたミツは、決心したように話し始めました。
 「僕、自分の家を造る。大きな家を造るんだ・・そうだな、今度はこの部屋の様に造って・・そして君と同じに断熱材を張ってみるよ。」
 「これを見てもまだビニールで囲むつもり?」
 とても信じられないようにダンはミツの顔を覗き込みます。

 ミツの固い決心を見たダンは、「それじゃおいらも家を造るよ・・でもビニールは張らないよ。」

 寒い冬が来る前に二人の家造りが始まりました。
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