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▼「玉子通信」から・・・和顔施

[玉子通信」から

☂ うれしくなるはなし
Aさんは友人で、50代の、いつも笑みをたたえているすてきな女性だ。彼女の旦那さんは背が高くて、程よく体重があって、つまり・・大きい人。そのAさんが旦那さんとの結婚を決めたのは食事をともにした時の彼の喰いっぷりにあったという。「上品にちまちまと食べる男って好きになれませんでした。彼は私の前でもモリモリ食べていました。この人は絶対にいい人に決まっている。そう思ったんです」。
おもしろいモノサシがあり、いろんな結婚の決め方があるものです。彼は彼女の見立て通りの人だったのだろうな。いつも変わらない彼女の笑顔がそれを証明しているように思えるんだ。こんな話をお聞きすると、ほっとして、うれしくなりますね。なぜって・・・おれもバクバク飯を食うし、大きいからだけど・・。

☀ 和顔施(わがんせ)・・笑顔の贈り物
Aさんの笑顔とで出会うたびに「和顔施」という言葉を思い浮かべます。「和顔施」とは仏教の教えの一つで地位や財産がなくても心がけによって誰もがいつでも簡単にできる他人への「施し」の一つ。笑顔の贈り物。
彼女とは彼女の勤務先でときどきお会いします。そのたびに気持ちのいい笑顔のともなったあいさつをいただくのですが、別れた後、なにかうれしい贈りものを戴いたかのようなうきうきした心もちになっていくんです。「和顔施」、なるほどなと思います。

☂ おれも・・・
Aさんのようにはいきませんが「和顔施」、やってみようかな。なかなか慣れないことだから本人は笑顔のつもりでも、どこかひきつった顔になってしまうだろうか。ときにはあせってしまって「あぶら汗」も。190cmと100kg、それににひきつった顔とあぶら汗の組み合わせは、「和顔施」とは程遠いものになっていくだろうな。これを受けた人の心境を考えればやめた方がいいという意見もあるだろうし・・・。
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