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▼変動金利、未払い利息が出る金利水準は?

変動金利、未払い利息が出る金利水準は?/
住宅ローン金利が少しずつ上がる気 配が出てきました。日本の国債の利回 りも、現在(11月21日執筆時点)、10 年物が1.1%弱、20年物が1.9%程度、 30年物が2.2%程度、40年物が2.5%程 度と、ジリジリと上がってきています。
今後、本格的に金利が上昇すると、その影響は確実に適用金利に反映されることでしょう。多くの金融機関で取り扱う通常の変動金利型の注意点である5年ルール125%ルールによって発生する未払い利息についても、きちんと理解しておくこと が重要でしょう
そもそも5年ルールは、一般的な変動金利型の住宅ローンで、適用金利は半年ごとに見直されるものの、毎月返済額は5年間、変わらないというもの。返済額が変わらない5年の間に適用金利が上昇し、本来支払わなければならない利息額が毎月返済額を超えてしまう状態。これが未払い利息の発生です。未払い利息に対して利息はかかないのが通常ですが、支払われていない利息として溜まっていきます。
さらに、5年経過後の返済額の見直しは、直前の返済額の25%アップが上限。これが125%ルールです。適用金利が上がり続けたら、延々と未払い利息が溜まり続ける可能性もあるのです。例えば、借入金額4,000万円、金利 0.5%、35年返済、元利均等返済(ボーナス返済なし)だと、半年ごとに0.3%ずつ金利が上がる場合は、当初5年間では未払い利息は発生しませんでした(5年目後半の適用金利は 3.2%)。
そして、0.4%ずつ金利が上がる場合は、適用金利が3.3%になる4年目後半から未払い利息が発生します。さらに、0.5%ずつ金利が上がる場合は、適用金利が3.5%になる4年目前半から未払い利息が発生します。金利水準や返済期間によるので一概には言えませんが、ざっくり言うと、適用金利が3%前後上昇すると、未払 い利息が発生しそうです。ちなみに、返済期間を短くすると、返済額に占める元金部分の金額が増えるので、未払い利息の発生を防げる可能性が高まります。未払い利息対策は、期間短縮だと覚えておきましょう。


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