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▼『米坂線の今』手ノ子駅の2  待合室の飾り物

『米坂線の今』手ノ子駅の2  待合室の飾り物/

 駅の中はとてもきれいだった。待合室に入るとJRからのお知らせなどが掲示されている。けれども長井線の駅には無人駅も含めて配置されている駅ノートなどは置かれていなかった。色紙を赤い糸で丁寧に繋いだ飾り物があった。いつからここに飾られていたのだろう。地元のご婦人が創ってくれたのだろうか。「この駅はJRのモノである」と思わせるような雰囲気の建物の中で、地元の人の姿が見えるような気がした。ホッとするものがあった。

 

 令和6年8月31日に小国町で開催された「米坂線復活絆まつり」に合わせて「『わたしたちの米坂線』思い出エピソード」がまとめられている。その中に次のようなエピソードが載っていた。

///2019 年秋、紅葉シーズンに観光客気取りでビデオカメラを片手に越後下関から羽前椿まで『快速べにばな』に乗車しました。(略)。手ノ子駅で急に運転手が車外に下りたので眺めていると、列車を見に来た子供に何かをプレゼントしていました。微笑ましい光景に、我が子も小さい時に電車を見るために駅に行ったのを思い出しました。(50代)/// → episode_compressed.pdf

 

 ホームに出ると錆びたレ―ルがむき出しになり、夏草が覆い隠そうとしていた。このホームで運転手と子供の笑顔が交わされる。小さな待合室だけど、地元のおばちゃんが提供してくれた飾り物が一つ。長井線も含めてローカル線の一番大事なものが、この風景にあるような気がする。


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