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▼宮城まり子さんの講演を聴いて

5月26日、午後から芸工大で宮城まり子さんの講演があり、仙台から2名、山形から3名参加し聴かせていただいた。

 宮城まり子さんの講演は90分位で以下のような内容だった。
 テーマは、「就職活動時期の我が子の心模様〜家庭の中のキャリアサポート〜
 で、大学生の親を対象とした講演だった。若者のキャリアカウンセリングを
 する中で生かせることがたくさんあったので紹介する。
 資料は余分にはないとのことで、聴いてきた範囲で報告する。

 1.何のために働くか?家族で話し合って欲しい。
  1)生活を維持するため
  2)仕事を通して自分を磨く−人間力を磨く
  3)自己実現−広い分野で考える
   右脳型の人間を求めている企業が増えている−感性
 
 2.就職活動は自分と向き合うこと。ありたい自分、なりたい自分をデザインする
   入学後から4年後を考え、どう社会に出るかを考える−キャリア教育
  1)自分理解
  2)社会理解−社会は何を求めているか?
  3)職業理解−3年生が大事!
   試験に落とされて乗り越えて成長していく−家族のサポート必要
   七五三の現状、第2新卒も基本的な教育ができていて、一度経験していること
   を生かす意味でいい。
 
 3.今の若者の特徴
  1)ストレス耐性に弱い−揉まれて育っていないので、人間関係でつまずきやす
    い。社会に出ると制限がある中で働かなければならない。
    家庭の中で自己管理ができているか?家庭の中で働くことが大事!社会に
    でる準備をさせる。社会に出たら、役割・責任・使命がある。
    今の学生は人を傷つけることはしない繊細な心の持ち主で、喧嘩やぶつかり
    合いをしないで守られて育っている傾向がある。
    新聞を読むこと大事!−世の中全体の動きがわかる
  2)資格をとればいいの?
    何でも取ればいいのではなく、むしろコミュニケーション能力や人間関係を
    磨いてほしい。
  3)就職活動の昔と今
    インターネット時代でエントリーシートで落とされる。
    自分を表現する力を磨く−会ってみたい人に選ばれるような表現ができるよ
    うに。
    ・マニュアル通りはダメ−自分がどういうことをわかって欲しいか、の  
     びのびと自分を表現する。
    ・“リアリティーショック”現実を知らない−インターネット時代の一面
     自分の足で動き、話を聞く。目で見て人と会って生の情報を得ることが
     大事。
    ・仕事は一人でやるのではなくチームでやる−協調性・コミュニケーション
     能力が求められる。グループディスカッションをやらせる企業が増えてい
     る−流れに沿ってどう表現できるか。
    ・何ができるか?どういう専門性、どういう人かが大事!
 
 4.就職活動の中での学生の心理
  1)早い就職活動のスタートをきる。ガイダンスに出る。
    就職活動は体力がいる−体調を崩しやすい。交通費等お金がかかることも理
    解してほしい。
  2)内定をとれた人ととれない人の心理的サポート
    がんばれと言わないで話を聞いてあげる
    早く決まった人−ここでいいんだろうか?不安になる人も出てくる。納得が
    いかないんだったらもう一度やってみたら?内定は断ってもいい。 
  3)長い目で人生を考えるように話す
    社会の変化が激しい時代で、幅を広げて行く中で生かされるものが出てくる。
    人間のチャンスはどこにでもある。無駄なことは一つもない!
  4)偶然からキャリアが形成される−8割
    どのくらい行動しているか、日頃準備している人にチャンスはやってくる。
    たまたまの人との出会いから道が開けていく。
  5)非正社員より正社員になることが大事−非正社員は身分が不安定で、病気に
    なったら捨てられる。
 
 5.キャリアカウンセリングをしてください。
  1)あなたはどうありたいのか?
  2)あなたは何に興味関心があるか?
  3)他の人にはない強みは?
  4)価値観−何を大事にしていきたいのか?
  5)自分が生きている責任・役割・使命は?−若いときは社会を支える役割(働
    いて税金を納める)
 
 6.接し方
  1)子供とのコミュニケーション
  2)よく観察
  3)こちらから声をかける
  4)聞く側にまわる
  知名度や親の価値観を押しつけないで理解する。子供が仕事を辞めたいと言った
  ときは、頭ごなしに言わないでどうして?何が原因?本当はどうありたいの?
  一面ばかり言うので、今の仕事から得られるものは何か?+面を引き出す。
 
 7.カウンセリングマインドを持つ
  “直そうとするな。わかろうとせよ。”ありのままを聴く。相手をいかに理解す
  るか。夢も大事−スケジュールかして、ギャップが埋められるか。
  自分で話しながら気付く。“口は一つ、耳は二つ”と言うように聞き上手になる。
  最終決定は子供がする。世間体や見栄を捨てる。
 
 8.子供の成長を遠くから温かく見守る。子供の自立は親の自立−人生の先輩とし
   て助言する。  
 

  以上、とても参考になる素晴らしいお話だった。宮城先生は本当に素敵な方ですね!

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