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▼「駅」のはなし(完) ローカル駅舎に生まれる物語

「駅」のはなし(完) ローカル駅舎に生まれる物語/

 『駅のはなし』に出会ってから、想い出したことがある。2016年5月に行われた「ちゃぶ台写真展」での広田さんの挨拶である。「この写真展を通して、山形鉄道やおらだの会の皆さんとよりしっかりと付き合ってくれる仲間の輪が、少しでも大きくなってくれることを願っています」と。広田さんの意志は、10年の歳月を重ねた今でもしっかりと伝わっている。花見や芋煮会などには、それこそ「また来たよ」と顔を出してくれる関係が続いている。また山鉄応援クラファンにも多額の協力をされたと聞いている。

 → ちゃぶ台写真展の民俗学的考察?!:山形鉄道 おらだの会

 

 日本の原風景とも言われる美しい風景の中に2本のレールが続いている。そんなジオラマの中を心地良い振動と走行音と共に眺めていく。そのゆったりとした時間の中に、自分たちが忘れかけていたものや旅の本質に気づかされることがある。ふと降り立った駅には、地元の人たちが集まっていて、見ず知らずの私をその語らいと酒席の輪の中に誘ってくれるのだった。無縁社会と言われる世相にあって驚くべき事だった、私が探し求めていた「ふる里」が、ここにあった。

 → 停車場憧憬 懐かしき村:山形鉄道 おらだの会

 

 「ローカル線には都会の人を惹きつける魅力があり、地域をまとめる力がある」と教えてくれた人がいた。人口減少の嵐が日本全土を席捲する中で、駅をとおして域外の人とつながり、駅をとおしてこの地に生きることの意味と幸せを確かめてみようではありませんか。写真は米屋こうじさんの作品で「駅を愛する人々」とのキャプションが付けられた作品です。来年もそしてこれからもローカル駅舎に生まれる物語を紡いでいきたいものです。皆さん、どうぞ佳いお年をお迎えください。

 → 木造駅舎『絆』展  駅舎を愛する人々と共に:おらだの会

 


2025/12/31 06:10 (C) おらだの会3
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