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▼描くことは生きること

描くことは生きること/

 待合室のミニギャラリーには、桑原重雄さんの切り絵が飾られています。桑原さんは、西大塚駅のある川西町の出身。18歳で故郷を離れ、現在は仙台にお住まいです。桑原さんは昨年の11月、救急車で運ばれ一時は意識もなくなり危篤な状態にまで陥りました。運よく一命をとりとめましたが、退院と同時に仕事も辞めざるを得なくなったそうです。

 

 突然に何もすることがなくなり、ボーっとしていると悲しくて、不安で、とても情けなかったそうです。とにかく何かやらなければと悶々としていた時に思い出したのが、書棚の奥にあった切り絵作りの本。以来、独学で切り絵の世界を究めて来たのだそうです。

 

 切り絵はとても細かい作業の連続です。またデザインや配色などには優れた感性が要求されるものです。桑原さんの作品は今秋の長井線祭りの際に、西大塚駅に展示されました。また制作実演も行われ、来場された方々に大変な驚きと感動を与えたそうです。

 

 「描くことは生きること」と語った芸術家がいました。絵画や写真、書画あるいは音楽など芸術の表現方法は様々ですが、作品には作家の人生が込められているのかもしれません。あるいは人生が作品そのものなのかもしれません。

 

 今待合室には、桑原さんの切り絵と共に吉川病院の作品も展示されています。それぞれの作品に込められたものに思いを馳せながら、鑑賞させてもらいたいと思います。


2025/11/11 06:11 (C) おらだの会3
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