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▼「懐かしい」ということ

「懐かしい」ということ/

 「長井線の今昔(記録写真×米屋こうじ写真展)」もあと1週間となりました。国鉄時代の最後の駅舎風景をご覧になった方からは、「懐かしい!」の声が上がりました。年配の方々はもちろんですが、若い方からも同じような感想が寄せられます。自分が直接体験したものでなくとも、メディアなどで何となく見聞きしていることから、親しみを感じて、「懐かしい」という感情が湧いてくるのでしょうか。

 

 「懐かしい」場所は、年配の人にとっては自身の楽しかった体験や想い出に誘う空間である。それは同時に「常に新しいものを追い続けなければならない」時代に生きる若者にとっては、レトロなもののゆるさや温かみに、癒しの場を「懐かしい」と感じるのかもしれません。さらに「木造駅舎」の持つ魅力が加わるのかもしれません。かつて写真家・宮嶋康彦さんに「街歩き撮影ツアー」をお願いした時に、宮嶋さんは次のようなことを私たちに語ってくれたものでした。「都会からの参加者は,『普通』に心が癒されるもの。旅人は,長い歴史を感じたい。時間が作り上げた歴史と失われたものを感じたいものである。」と。

 → 木造駅舎の魅力 (「旅と鉄道〜木造駅舎紀行」から):おらだの会

 → 宮嶋康彦さんからのメッセージ:山形鉄道 おらだの会

 

 60年振りに成田駅を訪れた方が、米屋こうじさんの写真を見てポツンと言いました。「米屋さんの写真には全部、背景に山がありますね。この山々が懐かしくて、嬉しくて、そして有難いものだったんですね。」と。長井の街は昨晩、黒獅子が街を練り歩く伝統の祭りが行われました。米屋さんの作品に感動された方も、その祭りをご覧になっているだろうと思います。「祭りは懐かしくて、嬉しくて、有難いものだなぁ。」と、奥さんに話しているかもしれませんね。(写真展は6月1日までです。どうぞお見逃しなく。)


2025/05/25 06:10 (C) おらだの会3
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