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▼万物流転

今年になってから、例年とは全く異なり、雪がほとんど降らず、はじめは喜んでいました。しかし、最近は、このままで大丈夫だろうかといった漠然とした不安を感じるようになってきていました。さすがに2月20日過ぎともなると山形にも雪が降り、一面の雪景色で一安心?している所です。
昨年まで鳴りを潜めていたインフルエンザもさすがに今シーズンは流行が始まり、ここ置賜地方ではすでに終息に向かいつつあります。しかし、未だにだらだらとコロナに感染する人が続いています。
今日は当番医として、朝から休日診療所に詰めていますが、始まる前から、ドライブスルーのように発熱者が休日診療所の前に車列を作っています。始まってまだ30分も立たないうちに、コロナ陽性の患者さんが2名いました。
小生は医師になって40年以上になりますが、コロナ以降、ウィルスの世界も変わってきているようです。コロナはいつまでも続いているし、インフルエンザも冬以外の流行が見られるようになりました。
振り返ってみると、宇宙誕生以来宇宙はどんどん変化していますし、地球も例外ではありません。地球に生命が誕生してからも、様々な生命体が誕生しては滅びていきました。万物流転は宇宙全体の真理なのでしょう。
そういう意味では、現在絶滅危惧種と言われている6,5000種余りの生物も歴史の中では、いくら人類が環境を変えたとはいえ、滅びて新しい種が生まれてくるのは、宇宙不変の法則の一つなのでしょう。隕石によるものでも、自然災害によるものでも、気候変動によるものでも、人類によるものでも原因はどうあれ、万物流転の法則に従っているだけと考えれば、生物の絶滅を救うとか、昔からの景観を守るとか、風習を大切にするというのは、大きな流れからすれば無益なことに思えます。ちなみに現在地球上で知られている生物は175万種に上るのだそうです。
人類も太古から見て、周りの環境を変え、自分たちの暮らしを変化させてきました。また、人間同士の殺し合いもいつの時代にもありました。人間の英知で戦争をなくすなんて言うのは、人類が80億人に迫ろうとしている現代ではとうてい無理なことに思えます。地球が養える人間の数は75億人位と言われていますので、食糧問題を中心に殺し合いが起きてもおかしくない数に達していると思います。
日本人も特に最近どんどん変わってきたと思います。小生は産業医もしておりますが、その研修会で、労働災害の内容がどんどん変わってきているという話を聞きました。働きすぎによる脳卒中、心筋梗塞がどんどん減少し、反対にメンタルヘルスの障害がどんどん増えているとのことです。小生が成人した時代より、労働時間、職場環境は格段に改善されていると思います。それなのにメンタルヘルスの障害が増えているのは、日本人が精神的に弱くなってしまったからと思います。なぜかと思い当たるのは、教育です。絶対に子供を叱ったり、叩いてはだめだという教育の仕方で、ちょっとしたストレスにも耐えられない人間をたくさん育ててしまったのだと思います。また、きちんとしつけがされない、道徳教育がおろそかにされた教育で育った人間は、自分勝手な考えで、自分が良ければいいと、オレオレ詐欺に走ったり、子供のしつけと称して子供に虐待をしたりするのでしょう。実際オレオレ詐欺や若者による強盗は格段に増加しましたし、明らかになった子どもの虐待件数もこの10年以上毎年過去最高件数を更新しており、最新のものでは年間22万件にもなっています。これは氷山の一角で子どもの虐待の実数はこの何倍にも達すると思われます。
日本をこんな風にしてしまった日教組、文部科学省の責任は重大と思います。現在、教員の過重労働で精神疾患を病む数がものすごく多いです。教員がそんなに一生懸命頑張っているのに、ろくでもない人間が増えているのは、教育の仕方が間違ったからに他ならないと小生は思っています。
外来をしていても、自分勝手な人がものすごく増えました。万物流転、栄枯盛衰は必然の宇宙で、日本も衰退局面に入っているのでしょう。致し方なし。

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