▼飯豊町黒沢八幡神社2018/08/20 20:21 (C) 獅子宿燻亭7
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小白川神社から黒沢八幡神社に向かうと、道路から神社の明かりが見えてきた。
小雨だが風が強く、神社の幟が激しく棚引いている。しかも文字の墨が流れ落ちて黒い巨大なウナギが
のたうち回っている様だ。ディスイーターにも見えて不気味だ。
神社の木々の間から獅子と警護が見えて、もう警護掛かりが始まっている様子である。
わらわら(急いで)境内に入り、写真や動画を撮影した。
少数精鋭の獅子舞で拝殿前に仁王立ちの警護に挑んでいく。何度も立ち向かっては逃げて、お神酒を注入し
警護に激しくぶつかって行く。獅子が近づくと警護が幕の下から手を差し入れた。獅子頭の舌を掴んで
警護が獅子と相撲を取る。やがて拝殿入り口まで押され、最後の力で抵抗虚しく、宮入りである。
総代から獅子頭を掴まれ、獅子振りが抜けると魂が抜けた様に獅子が萎んでいく。
そして祭りが終わった。
熱気冷めやらぬ時に、獅子頭拝見も野暮なので明日朝の片付けに見せてもらうお願いをした。
翌朝8時半に神社に訪れると、もう片付けの方々が一休みして談笑中だった。
神社には三頭の獅子が鎮座して待っていてくれた。
向かって左の若い順から
平成11年の長井市の鈴木政次氏の作
本獅子の昭和54年 中津川小屋の渡部 亨氏の作
三頭目は記名なしだが、作風から竹田 吉四郎氏の作と思われる。昭和8年に中の目の月岡神社の小獅子
の他多数制作している。
神社後ろ右手に石碑があり、「 伯龍碑 万延元年(1860)」とあった。
この神社を建立した渡部六郎右衛門家に玄渓という南画家がいて高伝寺の天井画などを描いている。
その玄系に絵を習ったのが時庭の菅原白龍と聞いている。
万延元年とすれば白龍は1833生まれで27才となる。
果たして白と伯と文字がチト違うが同一人物だろうか?
盃の入った古い木箱に平成11年の獅子頭奉納記念の盃を見つけた。
新しい獅子頭の奉納を祝う喜びが込められていた。