▼諏訪神社の獅子頭22018/08/14 07:09 (C) 獅子宿燻亭7
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萩生諏訪神社の獅子頭は四頭あり、その一頭は昭和33年塗り替えと記名があるだけで一切不詳である。
前記で紹介した天明元年の獅子箱と獅子頭の寄り目の表情が気になった。
長井飯豊の獅子頭の眼には金の黒の眼の部分との境に段差がある。
恐らく雛形になった獅子頭は金の部分が真鍮や銅を鍛造して作り取り付けたもので、その名残だろう。
その段差が無く、特に左目が大きく修理した痕跡があり描いた眼である。
獅子頭の眼の位置が寄っている獅子頭あまりないが、手ノ子の八幡神社の獅子頭が浮かんできたので
比較して見ると、酷似している。
この獅子頭には記名があり安永9年(1780)八月中新調とあり昭和五年に塗替えの際、改めて記載されたもので
作者が書かれていない。長井町の吉田勇蔵氏が塗師である。
しかし、その表情や内部の緻密な彫りを見ると 高橋小兵衛の作に思える。
手ノ子の獅子頭の顎の底、舌の根元の裏に溝がある。
諏訪神社の獅子頭(リーダー)にこの溝の意味を聞くと、獅子頭を操作する時に重要な溝で、後頭部で獅子を
回す時の引っ掛かりになるのだと言う。
微妙に違って諏訪神社の溝は四角く先が丸いが、手ノ子の獅子頭の溝は全体的に丸く作られている。
獅子冠り達が、彫り師に細かく注文したものだろうが、彫師もその獅子舞を理解して彫り上げたのだろう。
獅子舞にかける情熱とこだわりを感じる部分でもある。
彫師、高橋小兵衛は獅子舞も堪能だったのではないか・・・。