▼◆冷やし坦々蕎麦◆2013/08/05 18:50 (C) まるはち酒店
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ようやく梅雨明けが報じられた山形県地方、週末の長井市では恒例の一大イベント‘ながい水祭り’が開催され当店も忙しくさせて頂きました。
というのは当日の夜に大花火大会があるという事で花火を観ながらグループで生ビールを楽しむ方々が居られ、サーバー貸出しの生樽需要が集中するわけです。
つまりこの日ばかりは当店の貸出し用ビールサーバーはフル稼働、それを設置する我々もてんてこ舞いの一日でした。
忙しかったご褒美というにはささやかながら昨日の定休日、家内と二人で美味しいお蕎麦を食べに‘そばきり八寸さん’へ。
早速オーダーしたのは初登場、夏限定の逸品‘冷やし坦々蕎麦’。
ご覧のような立体感溢れる具材の盛り付けと紅白のコントラストに目を奪われるが、やはりこれを食すには全混ぜがベストと思い潔く天地返し。
そして全部混ぜ込んだ後、先ずは汁を一口。
胡麻の風味が利いた冷たい汁が口中に広がる。
溶け込んだ胡麻がまったく嫌みを感じさせない絶妙な配合バランスは流石の一言。
続いて蕎麦を啜りこむ。
そのシャキッとした食感の何と新鮮で涼やかな事か、驚きのサプライズである。
厳選された全ての具材も違和感なくこの蕎麦と汁を引き立てる脇役ぶりもお見事。
食べ進むうちに感じた作り手の意図はと云うと、‘涼味溢れる胡麻汁と蕎麦のコラボレーション’であろうか。
それは食材のみならず熱を逃がし難い陶器の器の冷たさからも伝わってくる。
プロの仕事とはかくあらんというお手本を見る思い。
そして究極的にはこの冷たさでこの汁とこの蕎麦ならそれだけでも充分に美味しい。
複雑味のない食材のシンプルな組合せでこれだけ完成度の高い味わいを表現できる技の確かさに感服。
夏場には冷たさもご馳走の一つである事を改めて教えてくれたこのお蕎麦。
店主の思いと美学が凝縮した一碗、美味しく頂きました。
ご馳走さま。