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▼「師匠の言葉」    トインビー対談より

神道は、たしかに、自然のあらゆる存在に尊厳性を認める思考から生まれた宗教です。
しかし、なにゆえに尊厳であるのかということになると、神道はそれを裏づける哲学的体系に欠けています。
その根底にあるものは、祖先が慣れ親しんできた自然への愛着心です。
これは祖先を媒体とした自然崇拝といえるでしょう。
したがって、神道にはきわめてナショナリスティックな一面があるわけです。
そして、この神道イデオロギーの端的なあらわれが、いわゆる神国思想なるものでした。
神国思想は、周知のように、きわめて独善的なものです。
こうしてみると、神道の場合、自然に対する融和性はその一面にすぎず、その裏面に、他民族に対する閉鎖性や排他性をもっているわけです。
こうした性格は、あるいは日本の神道にかぎらず、汎神教を伝統とする他の民族信仰のうちにもみられるかもしれません。

まさに、現代日本の「風潮」に合致する言葉だと考えるのですが・・・。
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