▼◆震災復興酒と春の魚介を味わう宴◆2011/05/26 12:31 (C) まるはち酒店
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薫風爽やかな5月23日、旬の日本酒を楽しむ会 春の例会を「割烹ひらた」さんにて開催しました。
3月に発生した大震災に考慮して例年より一月遅れでの開催となった春の例会。
今回は節目の50回目の例会という事で、振り返れば初回の例会は平成9年7月14日、今は無き季節料理の萬年青さんとの共催でした。
初夏に相応しく旬のお刺身と夏の生酒を楽しむ会と題して大いに盛り上がった若かりし夏の日。
萬年青さんの常連さんと弊店の顔馴染みに声を掛けて座敷に溢れんばかりの酒徒が顔を揃えたのを想い出します。
そして父の代から長年お世話になったママさんの笑顔が脳裏に甦ります。
想えばあれから足掛け15年、こつこつ一歩一歩、亀の歩みで積み重ねた50回、会長初めメンバーの方々に感謝の気持ちで一杯です。
これからも健康に留意して美酒と美肴を楽しむこの会を末長く継続したいと願っています。
さて節目の例会で乾杯したお酒は、宮城県石巻市の銘酒 日高見の純米酒‘震災復興酒 希望の光’です。
3月11日のあの大震災によって被災しライフラインが寸断した中、造り手による醸造管理が不能となり醗酵中の諸味の状態で二週間も放置したにも関らず生き残り美酒となった奇跡のお酒。
上槽の際の品質的な不安をよそに、とても力強く生命力に溢れるそのお酒は造り手の皆に勇気と希望を与えたと云います。
自らも被災し大きな損害を被ったにも関らずこのお酒の売上金の一部を義援金として石巻市に献金なさるという蔵元の郷土愛に深い感銘を覚えました。
レッテルの上に貼られた‘絶対負けない石巻’に凝縮された蔵元の強い思いが胸に突き刺さります。
自らが励まされたこのお酒を通して飲み手の全てに‘希望の光’を送りたいと結ばれた蔵元。
‘希望の光’は、この夜の宴でも我々の胸に深い感銘を与え、その生命力に溢れた味わいは格別なものでした。
人はどんな逆境の中にあろうとも心に一筋の‘希望の光’を見い出して前進できるのですね。
改めて被災地の復興と被災者の方々の生活が一日も早く安定する事を願わずにはおられません。