ヤマガタンver9 > 水鏡のごとく。。その4

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▼水鏡のごとく。。その4

水鏡のごとく。。その4/
もう、そんなに、急激に
ガタガタと弱くなるのか?と思うぐらいに
調子が悪かったのに
なんら変わりのない状態に佐知子は、驚いた。


良かったァー


でも佐知子は、、医者からは、
末期のガンで手術が困難な事を聞かされていた。少しでも元気なうちに
家に帰ったりなどの
気分転換も勧められていた。


遠からず、帰りたくても
帰れなくなる時が来るからと言われていた。

奇跡的に具合の良くなった今がなんでもできるのかも、と佐知子は、思った。

独り暮らしの父親にとって娘や息子が病院に
毎日来てくれるのは、
嬉しいらしい。

病院に行く度に
こうして欲しい
あーして欲しいなどの、
リクエストがある。

そんな、貴重な日々も
穏やかな日々も
病には打ち勝て無かった。
発病から、2カ月半
進行性のガンでこの世を
去った。

何も、言葉を遺す事もなく苦しむ事も無くこの世を去った。

不思議な出来事は
この日を境にして、次々起こるようになる。

〜更に、続く〜
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