▼シカ肉のしぐれ煮2011/01/07 08:53 (C) 山の仙人になりてーなぁ〜
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昨日は一日中吹雪いていたものだから、朝トラクターであっちこっち除雪して、ストーブに薪を突っ込んで、晴れたり曇ったり降ったりの強風の窓の外をボーっと何時間も眺めていた。連続数時間眺めていた訳ではないが。
ちゃんと、その間仕事をしておったのである。
鹿の肉を処理していたのだが、醤油、大量の日本酒、砂糖、ショウガなどででかいカタマリ肉をコトコトとやっていたのである。
一昨日の晩から昨日にかけ一昼夜煮たのだが、どうも匂いがきつい。
真夏の状況が悪い時の鹿なのだろう、家中獣臭くなった。
で、どうにもならんので汁を捨て、もう一度砂糖、しょうゆ、酒などで煮かえした。
さすがに茹でこぼし、味付けの汁も茹でこぼしすると、こんどは匂いがだいぶ優しくなり、頂けそうである。
一度煮上がったものを、外の雪の中に鍋ごとうずめて冷やす。
充分冷えたら肉かたまりを取り出して、スライスする。
そして今度は汁がなくなるまで煮詰めて出来上がりである。
鹿の肉は軟らかいので、細かく切ってからこれをやるとバラバラになってしまうのである。
丸一日、シカ肉いじりと薪いじりであった。
夕刻、吹雪のなか”ピンポ〜ン”と誰か来た。こんな吹雪に誰だベ?
お〜、他地区のクマ撃ち猟師である。
「クマ獲ったから喰え!」 お〜!!今年は喰えないと思っていたのだがラッキー!!!
「で、頼みがあるんだが」 ????なに???なんだべ???
「あのよ〜、クマ獲った事無い人とクマ撃ちするとダメなんだ(今年は滅多に出没しない地域にもクマが出て、そんな地区の人達とクマ撃ちを試みたのだが、クマ見たことない人とかで対応がまずく失策に終わったらしい)、携帯で電話したり、じっとしてられなかったり、ビビってクマが近くに来ても撃たれねんだよ。でな、オメ―の仲間にそん時は頼みて〜のさ。オメ―の仲間はみんなクマ撃てるベ。連絡すっから、この肉みんなで喰ってケロ。」
という事であった。おしおし、分った。了解。でも、俺はおっかね〜なぁ〜。
「アホ、何言ってるだべ〜、一人でクマ獲る者が可笑しい事言うもんだぁ。」
だって、俺はおっかね〜けど撃つよ。こっちに来れば撃つしかねえもん。
「何が、おめ〜はクマみて〜なもんだベ。まあ、分ってるから、頼むな。」
で、このクマどこで獲ったの?? 「ウッフッフ。」と内緒であるらしい。
冷凍庫に突っ込んだ。
後から、みんなで新年会でもやろう。クマ汁で。
さて、夕餉。
食卓には”鹿しぐれ煮”が並ぶ。
俺んち、今度から家族で食前に祈ろうかな。
”命をはぐくみ我らに糧を分かち与える山や川、海、自然がいつまでも永遠に豊かでありますように。アホな自然破壊や何も考えない開発、それを行う馬鹿な政治家や実業家気取りが間違って橋から落っこちたり、鷹に脳みそつつかれたりしますように。自然に感謝し、今日も我らに幸せを与えたもう大地に感謝し。い・た・だ・き・ま・す。”
近所のヨシタカさんが道路を除雪している。ありがたい事だ。