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▼山形に意外に多い貴船神社

山形に意外に多い貴船神社/
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京都貴船神社(写真は鶴岡市羽黒松尾の貴舩神社)
伝説によると第18代の反正天皇の時代(1600年程前)建てられたという。浪花の津に黄色い船に乗った玉依姫が淀川、鴨川をさかのぼって水の湧き出す龍穴を見つけそこに社殿を建てたと言われるそうだ。
水をつかさどる神様を祭っている。
677年(白鳳6)1300年程前には社殿を造り替えたとの社伝があり、実際のところ創建の年代は不詳。奥宮が元もとの鎮座地。1055年(天喜3)に奥宮より現在の場所に移築というのが総本宮。分霊社は500ほどあると言うが、貴船、貴舟、貴舩、貴不祢、貴不禰、等々すべて同じということだ。
と、いうことは日本語読みには関係ない神社ということか。

県内を見てみると、地図上で知りえたところは7箇所あった。以外に多いのだ。

705年(大宝3)       羽黒町松尾 貴舩神社  海抜31m(赤川20m最上川0m)

鎌倉時代 踊り伝承?  酒田市平田坂本 貴船神社 海抜52m(最上川10m)

大正時代 鳥居?     酒田市土崎 貴船神社  海抜5m(最上川0m)中世以前は海中か。

804年(延暦23)     東根貴船神社  海抜177m(白水川175m最上川84m)

1863年(文久3)鳥居?  山形市吉野宿 貴船神社 海抜100m(須川92m)

1863年(文久3)鳥居?  山形市船町  貴不祢神社  海抜100m(須川92m)

不明           米沢市東大通7 貴舟神社  海抜260m(松川250m)

参考 709年(和銅2)以前  酒田市城輪 城輪柵 海抜11m

ちなみに地形的な位置関係地して最上川との水位差を書いてみた。現在なのであまり参考にならない。
どうもこれ以上はわからなかったが、歴史的に見てみると

古墳
7世紀の初め、関東・東北で横穴式石室を持つ古墳が盛んに造られた。
古墳の築造は、畿内・西日本では7世紀後半頃、関東では8世紀はじめ頃、東北地方では8世紀末頃ほぼ終わる。

出羽三山
585年(用明元年)- 曽我馬子に殺された三十二代崇峻天皇の第三皇子・蜂子皇子が羽黒山に入り開山。羽黒神が一説に玉依姫命とも伝えられている。

大和朝廷
658 斉明4越国守阿倍比羅夫、船軍を率いて蝦夷を征討。齶田(秋田)・渟代(能代)の蝦夷、降伏。
714 和銅5 9.23 出羽国を建置 (秋田)。出羽柵を築いた者が回路の安全を考える。

蝦夷人
7世紀頃には、蝦夷は現在の宮城県中部から山形県以北の東北地方と、北海道の大部分に広く住み、その一部は日本の領域の中にあった。蝦夷人から大和に従属した者たちが自分たちとの宗教的な融合を試みることがないか。

百済王族
697年 - 766年日本に亡命した百済王族の子孫。大阪に居を構え大和朝廷より重用され、蝦夷征伐にも加わり東北にもやってきていた。かかわりはないのだろうか。玉衣姫も大阪からやってきたという。

渤海国
727年、渤海から使者が多く訪れている。日本海の季節風を利用しての使節団なので 山形にも着ていたものと考える。”きふね”読みだけを使用するのももしかしてその関係があるものか。黄色は道教の宗教色だ。庚申塚なども道教から来ている。 

777 宝亀8 12.14 陸奥鎮守将軍紀広純より、出羽国の軍が蝦夷に敗れ退却(現酒田市まで下がった)
778 宝亀9出羽の蝦夷反乱は終焉。

仏教
大同元年(806年)10月、空海は無事帰朝し、大宰府に滞在する。日本ではこの年の3月、桓武天皇が崩じ、平城天皇が即位していた。そののちに布教活動が盛んになる。

戦国時代から江戸時代の最上義光の最上川整備による大開削などなど。。

単純に考えて、最上川船運にかかわりあると考えられるが、実際の創建起因は各所違う。
ただ、江戸時代以降であれば整備されたことによって盛んになった船運によって水運の無事を願い創建することはありうる。
それ以前に建てられた物については、初めは日本海航路の安全を願ったものと、雨乞い的な性格のものがあると思われる。なぜなら水運とさほど関連のない位置に建っているものがあるからだ。
県外で多いのは天竜川筋に多くある。となるとやはり一番関連が多いのは、水運のようだ。

しかし建てた人物に関しては、謎が残る。そのころは恐らくそれほど力を持った豪族、豪商が地元にはいないはず。京都をよく知り、水運を必要とし、京都でも珍しい貴船神社を勧請する理由がある人物なのだ。
が、今のところここまでが限界のようで今後も調査続行したいと思います。(終わりはあるのか)
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2007/02/27 17:18 (C) 石とのかかわり
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