▼学校研究2013/02/18 09:19 (C) 飯豊町立手ノ子小学校オフィシャルサイト
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一人一人が自己の学びと成就感を持つ授業の創造
〜国語科の指導を通して〜
視点1「学び方がわかる」では、学年の系統性をふまえ、その単元で子どもにつけたい力を明確にして、授業を進めることができた。また、様子を表す言葉に注目しながら音読する、具体例を対比しながらノートにキーワードでまとめる、表現の技法の効果を理解して心情に迫るなど、読解の方法を教えてきたことで、一人一人が文章に向き合い、自分なりの読みができるようになってきた。
視点2「伝え合う中で深め合う」では、 学び方を教え発問を吟味することで、大きな発問によって、文章の広い範囲に目を向け、自分の考えを持ちながら読み取る姿が見られるようになった。また、写真を手がかりに本文の言葉を説明する、事例にある立場に立って考える、動作化してみてその時の気持ちを述べ合うなど、文章や言葉を実感・納得させるための手がかりとなるアイテムや方法があるとき、話し合いが深まることがわかってきた。
しかし、個々に自分の考えを持てても、それを進んで出し合い、深まる話し合いにはなかなかならず、教師の補助発問でようやくつながるキャッチボール型の話し合いに留まっているという課題が残った。また、学力検査の結果では、依然として読解力が落ちているという実態がある。
これらの課題は、子ども達が、自分に自信がなかったり間違うことを恐れていたりして、多様な考えが出にくい雰囲気があり、自分の思いや考えの根拠を、本文のキーワード・キーセンテンスと結びつけて説明する力が身に着いていないためではないか。私たち教師も、一人一人の考えを認めようとするあまり、教師の説明が多くなり、子ども同士の発言をつなげないできたのではないかと、今までの授業のあり方を反省してみた。
そこで、今年度は、精一杯考え表現し合い、協同的に学び合う授業づくり、子ども同士が発言をつなぎ合うバレーボール型への授業改善を目指し、「協同的に学び合い、一人一人が自己の学びと成就感を持つ授業の創造」を研究主題に設定した。これまで積み上げてきた国語科の学び方を切り口にして、国語科の本質にせまる学びを探っていきたい。
■意義1
「わからない子」「納得できない子」の底上げの手段。
理解の遅い子どもたちが自分より能力がある仲間に依存することで自立することを学ぶ。
わかる経験は知識の「共有」であり、共感し合える関係が生まれる。
■意義2
教材や課題に対する異質な意見や解釈を交流する相互思考。
お互いのアイディアを惜しみなく提供し合い、議論し合う学び合い。本来目指したい「協同」。
■物語文
低学年:中心人物の行動を読みの観点として活用し、想像したことを表す力
中学年:クライマックス、中心人物の変化を読みの観点として活用し、因果関係を表す力
高学年:登場人物相互の関係、作品の主題を読みの観点として、作品の意味づけを表す力
■説明文
低学年:問いと答え、説明の順序を読みの観点として活用し、とらえた内容を表す力
中学年:段落相互の関係、「はじめ」「中」「おわり」の構成を読みの観点として活用し、論理を再構成する力
高学年:主張と根拠、筆者の意図を読みの観点として、それに対する自分の考えを表す力
・「〜とかいてあるから、〜と思うよ。」
・「ここまでは、わかるけど、〜はわからない。」
ペアやグループで【他者との対話】
・「〜とかいてあるから、こう思ったよ。」
・「今のことわからないから、くわしく教えて。」
・(〜さんとにてる。)(〜さんとちょっとちがう。)
◎一つにまとめなくていい。
学級全体で【自己との対話】
・「〜さんの意見を聞いて思ったんだけど〜」
・「〜さんと似てるけど、わけがちがって〜
・「でも、私は〜だから、〜だと思う。」
・「〜さんの考えは、〜ということかな。」
◎ねらい(教科の本質)にせまるように教師がつなげ、収束していき、全体で共有する。
■視点1◎学び方がわかる
■視点2◎協同的に学び合う
■聴く
(1)何を根拠に表現したものか聴く。
「どこで、そう思ったの」「どうして、そう考えたの」すべてすぐ取り上げず待つ。
(2)テキストや資料のどことつながって発せられたのか、他の子どものどの発言とつながって発せられているのか聴く。曖昧な言葉を別の言葉で表現することで学びが豊かになる。
(3)その子自身のそれ以前の発言や考えとどうつながって発せられているのか聴く。
■つなぐ
人やものやこととつなげる。
■戻す
言葉の味わいや思考が深まっていないと感じたとき、教科書や資料集へ。つまずいているとき、既有の知識や基礎的事柄へ。
■ケアする
子どもの目、仕草、表情、体の動きなどから困り感つまらなさを感じたら、そばに行き、支援する。
ア 授業研究を中核に据え、事前研究会と事後研究会で研究を深める。
イ 研究の積み上げと日常化を図る。
ウ その他の研修について
(2)研究の組織