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▼今、農の事。煎じ詰めて言えば・・。

今、農の事。煎じ詰めて言えば・・。/
 何度か書いて来たことだが、再度振り返ってみたい。
多くの水田農業では農業をやめるか、大規模を目指すかの選択を強いられて、小農、家族農業が絶滅の危機の瀕している。
 日本の平均耕作面積は2020年調べで2.50hだが、それを政府は山間地で20h、平地で30hを目指すという。大規模と言われる農家とて、すでに生産したコメの販売額では生産費は払えず、よって暮らして行けず、国の補助金をあてにするしかない状態が続いている。そこに高齢化した農家、小規模農家を対象に「大規模農家に田んぼを任せろ、そうすれば離農補助金をだす」。 こんな露骨な小農つぶしが続いている。
 その上で誘導される大規模農業は、化学肥料と農薬にいっそう依存した農業だ。環境や生態系に与える影響は大きい。またその政策は村社会の崩壊をいっそう促進する。村に人が残れない。煎じ詰めて言えば、食べる者、作る者、暮らす者に決して貢献しない。そのような大規模化はいったい誰のための、何のための大規模化なのか。それによってもたらされるのは価格の安さだとしても、そんな安さを誰が求めているのか。それが、人々の命と食と健康と、それを守って来た数千年の農の営みを犠牲にしてまでの事なのかと。
根本から問わなければなるまい。

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