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▼新型肺炎

今年は新年早々、中国で発生した新型肺炎の感染拡大で、日本をはじめ、世界中でその対策に追われています。2月29日の段階で、日本では約1000人の患者が感染し、10名が死亡しています。本日3月1日の段階で山形県にはまだ感染者は発生していませんが、時間の問題でしょう。
新聞テレビは連日新型肺炎の話題で持ちきりです。何人発病した、何人死んだと、相変わらず人の不安をあおる報道ばかりしています。日本のマスコミは一方的な報道ばかりして国民を扇動する巨悪と思っている人は多いでしょう。
新型肺炎はコロナウイルスによるものという事はわかっていますが、インフルエンザウイルスと違って、発症様式、経過、治療法がまだ確立されていないので、警戒することに越したことはありません。現時点で分かっていることは、感染様式は、飛沫感染、接触感染の2種類であるという事。感染してから発病するまでの潜伏期間は1日から14日間(3〜7日が多い)。症状は、発熱(37.5°C以上)、今まで経験したことのないような倦怠感。重症化すると発病後1週間くらいで急激に肺炎症状を生じ、呼吸困難に陥る。死亡率は2%(インフルエンザウイルスは1%)。たいていの人は軽症で経過する。小児では重症化しない。高齢者や以前より他の病気を持っている人が重症化しやすい。症状軽快後、検査が再度陽性になる人がいる。といったものです。「敵を知り己を知らば百戦危うからず。」です。過度に恐れることなく冷静に対処すべきでしょう。
新聞テレビでは連日、政府の対応を批判していますが、新型のウイルスに対する対応として私は、よくやっていると思います。批判している人は「もっとほかの方法がなかったのか。」とよく話していますが、そういっている人たちはそれならどうすればいいのか、自分達もわかっていないのです。とにかく「安倍憎し」で、どのような対策をしようとも批判する。くだらない人間です。
今回、国はうまくマスコミを利用していると思います。マスコミは「情報をすべて明らかにすべきだ。」と言っていますが、「たいていの人が軽症ですむ。死亡率はインフルエンザの2倍位。」ということを知ったら、安心して予防措置をとらない人がたくさん出てきて、インフルエンザ並みに蔓延してしまうのは、明らかです。まず、マスコミによって国民を不安にさせて予防策を徹底させ、感染の広がりを防ぐというのは賢明な方法です。中国のように、東京と同じ位の規模の武漢をわずか1日で閉鎖してしまえるような強権や法律もない民主主義国家が、中国並みの予防措置をとるためには、現在のマスコミの体質を利用するのが一番です。そして、正しい情報のみを国民に発信していくというのが正しいやり方でしょう。
日本では昨年、一昨年と3000人がインフルエンザ後の肺炎で死亡しているという事実をマスコミは全然報道していません。外来でこの話をすると患者さんはみんな驚きます。繰り返しになりますが、インフルエンザ並みの予防措置を講じて冷静に対処することが大切です。
持病をもつお年寄りが入所している白鷹あゆみの園では、一般の人々よりずっと厳重な感染予防策をとらなければなりません。施設にウイルスを持ち込ませないというのが最も大切です。面会制限などの施設の対応に対する皆様のご理解を何卒よろしくお願いします。

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