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▼赤湯烏帽子山八幡宮の獅子来たー!

赤湯烏帽子山八幡宮の獅子来たー!/
毎年の事だが随分日が短くなり秋の訪れを感じてきた。
9月15日南陽市ではお祭りが集中し、赤湯烏帽子山八幡神社の祭りと合わせ「赤湯温泉ふるさと祭り」が
開催され温泉街が賑わっていた。15日の神社の祭りを数えてみると12カ所で開催されている。意を決して
ほとんど回ってみた。小さな神社では幟をあげるだけで例祭日にも関わらず無人状態の神社が多い。氏子
による神事と直会だけで済ましているのかも知れない。神社に人がいれば話が聞けるのだが・・・近くに
公民館があり、人が居れば獅子舞について話を聞ける場合がある。




長岡の雲南神社

赤湯の長岡地区、稲荷山古墳の直ぐ側に雲南神社があり15日が例祭日で訪れてみた。古墳の側の神社とす
ると歴史は更に遡る。
長岡の雲南神社(うんなん)と長井市の薀安(うんなん)神社と何か関わりがあるかどうか、獅子頭があ
るかどうか気になって訪れてみたが不発だった。子ども神輿が終わったのか、近くの公民館が賑わってい
た。

さて
三間通りでは資料によると諏訪、蝦夷、八幡神社が例祭日で人影ある諏訪神社を見かけて訪れた。
シートを敷いて祭壇を準備しているので、聞いてみると烏帽子山八幡神社の獅子がここに、お休みに訪れる
のだと言う。すると近くで太鼓と法螺貝の音が近づいてきた。赤湯駅へ向かって獅子の一団が奇声を上げて
練り歩いてきた。長さ30mあろうかの大幕の中央に白檀塗りの大獅子を乗せ、50名程の若い衆が幕を張っ
て移動して来る。側に寄ると酒臭いムーとした匂いがして来る。子供の頃、総宮神社の獅子に近寄るとこの
10倍程の匂いがした記憶が蘇ってきた。お神酒を浴びた藍染の獅子幕の独特の匂いである。






赤湯の獅子幕はテントの様な丈夫な生地で作られているのか、お神酒を浴びせる作法は無いので別物なの
だろう。沿道の観客から幼児が獅子幕に乗せられワッショイ ワッショイとトランポリンのように小気味
よく弾ませる。これは上山の中山 白鬚神社も同じ所作を見せる。長井で開催した平成15年国民文化祭 獅
子舞フェスティバルで出演し大人を獅子幕に乗せ大きく宙に浮かせ会場を沸かせたものだ。大獅子の口の
中に子供を入れる所作も見られ、出羽三山信仰の擬死再生を演じている様に思われる。子供を獅子に食べさ
せ、生還させる事により子供を浄化しまた身体堅固を願うという意味合いがあるのではないか。

巨大な幕中央に獅子頭を固定した様式はその他、高畠町深沼の八坂神社の獅子舞(獅子練り?)や南陽市梨
郷の梨郷神社で見られる。宮内の熊野大社の獅子舞からの派生したものと考えられ、呪術の練り歩きが主流
の獅子舞と考えられる。また獅子幕を持つ若者集団は以前は青年団における通過儀礼、現在は消防団の結束
強化も兼ねて地域に貢献する効果もある。

先人たちが地域の将来を担う若者たちを信仰の元に結束させ、地域づくりや地域間交流を図るシステムを獅
子舞という形で作りあげた知恵でもあるだろう。
2019/09/19 14:18 (C) 獅子宿燻亭7
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