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▼飯豊町椿へ獅子鑑定

飯豊町椿へ獅子鑑定/
飯豊町椿の個人宅へ獅子頭の鑑定にお邪魔した。黒獅子一頭と赤い獅子三頭を所蔵されているという。
亡くなられたご当主が某骨董商からの購入で、記名はないが黒獅子は太田康雄氏の作、宇津権九郎型
の三獅子は海外製の獅子頭だった。



こ当主がお元気な頃は、お祭り好きな知人を集めて自宅で、この獅子を出して、朝方まで飲み明かし
たという。獅子幕も家紋を入れ購入し、10年程続いたという。

獅子幕を広げてみると後ろの端が袋状になっている事に気付いた。
以前、白鷹の黒鴨や、川西町小松の皇大神社の獅子幕がこの様に綴じられている幕だったのを思い出
す。神楽獅子なども袋状が主流で、以前は皆、この様式だったのかも知れない。端が閉じて袋状だと
中に入っている人々は、まとまり易い構造だろう。立ち止まったりすると獅子の勢いで、外に人が取
り残され時がある。端が切れていると端を持つ役が必要だが、全員中に入って獅子幕を形作る事が出
来るだろう。獅子幕の中は死の世界で、下界が現世という意味があるという話を聞いた事がある。
死装束を着て死の世界に入り、穢れを幕の中で浄化し生まれ変わるのだという。
いたずらに獅子幕から出たり入ったりする事や、見物人が勝手に幕の中に入るのは禁止されていた事
もそこから来ているのだろう。

現在のご当主は、これらの獅子頭を将来どう継承するかも悩んでおられた。骨董好きのご主人の残さ
れた思い出深い数々のコレクションをどうするか・・・この問題は自分にも勿論当てはまる問題であ
る。コレクションした本人の意思は引き継ぐものに負の遺産となる場合が多々ある。自分の場合もお
そらく、そうだろう。ちゃんと生前に解決策を講じなくては・・。


2019/03/11 09:02 (C) 獅子宿燻亭7
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